息のできるところ

最近の私については言えば、ひと段落したと言って間違いないだろう。

心配でしかたなかった将来について、一応のレールをうっすら敷設できた。ディテールはまだまだこれからだが。

 

久しぶりに研究室へ赴くと、やはり空気の重さは相変わらずだった。少し変わったとすれば、それぞれ学年が問答無用にひとつ上がり、新入生が増えたことだろうか。

自分のことに区切りがついたので、ここぞとばかりに後輩に近況を尋ねる。みなそれぞれ早くもレール敷設に動き出しているようだった。

ひとつ気になったのは、数人が活動の場を減らしていることだ。研究室はただでさえ息苦しく、精神への栄養もほぼ皆無だと皆思っていて、それでいて研究室以外の、呼吸のできる場を、

減らしているのだった。

理由は、研究室が忙しいから。

なんてこと。こんな理由で息のできるところを自ら失うのは、リスクが大きすぎる。

 

彼らの決断がのちのち、自らの首を絞めることになるのではないか。

私は私にできるだけ見守っていこう。