「告白ハラスメント」
つい最近、ネットで「告白ハラスメント」なるものを知った。
男性が成功の見込みのない告白を女性にすることで、告白された女性が精神的苦痛を受けるのだそうだ。
セクハラに始まり、モラハラ、マタハラ、アルハラ、アカハラ…と最近、なんにでもハラスメント問題がひっついてくる。
「まったく、なんでもハラスメントって言えば良いと思ってるんだろ」という声もあちこちで聞く。
しかし、この次々に新しいハラスメントが誕生する風潮、私はむしろ清々しくもある。
今まで苦痛を受けていても我慢していて言えなかったことを、嫌だ、つらいと発信できる時代になったということを言葉の誕生が証明していると思うからだ。
世間一般に言われる若者の酒離れといった現象についても、今まで嫌々行くしかなかった会社の飲み会を嫌だと断れる時代になった、断って苦い顔をされつつも許される時代になった、ということなのではないか。
話をもどす。
今回話題になっている「告白ハラスメント」について、男性と思われるユーザーから、かなり批判的な発言が見られた。
告白するのもダメなのか、イケメンだったらそんなこと言わないんだろ、じゃあずっとじっと見てても良いんだな、などなど…。
元記事を読んだら、そんな感想にはならないと思うのだが。
成功の見込みが無い告白が許されるのは中高生までかな、と私は思う。
いい年した大人のする告白というのは、何度もデートなりなんなりして、お互いの人間性や自分への好感度が掴めたところで、ひとつの契機としてお互いの気持ちを確認する作業みたいなものであって、一方的に募らせた好意を相手にぶつける行為は、そりゃ引かれて当然なのではないだろうか。
今回の場合は、親しくもない男性から長文LINEが送られてきて、女性に彼氏がいることを知っている上で、自分と女性との将来についても書かれていたという。
告白をすることが悪いのではない。
ましてやイケメンじゃないと告白してもキモがられるという話でもない。
親しくもないのに勝手に蓄積させた想いを「告白」という形で美化して一方的にぶつけるという、相手を考慮しない自己中心的な行為が非難されているのだ。
さらに言うと、一方的な感情をぶつけてくるような男性に対し、断ったらどんな報復が待っているのだろうと想像するのも怖い。
そうですか、とすんなり引き下がってくれるだろうか。
そういう部分も含めてハラスメントに当たると主張しているのではないかな、と思った。